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2sc1815jの日記

2016-08-01

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年7月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第26号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年7月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年7月1日から2016年7月31日までに変更のあったレコードは107,842件であった*1

6月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは351,094件であったが、7月31日までの更新を適用したデータにおいては351,198件となっており、104件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)6月末7月末
インターネット公開(許諾)79087962+54
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/013392133913-8
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/1036360
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/0921210
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10330
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/1044986449860
インターネット公開(保護期間満了)264219264277+58
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開506126503906-2220
館内公開122480124596+2116
(総計)9797009797000
(内、インターネット公開分合計)351094351198+104

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

7月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
保護期間満了 館内公開
6月末 裁定
2012/03/01
13*4 1*5 14
図書館送信 41*6 6*7 57*8 2116*9 2220
総計 54 6 58 2116 2234

この表は、例えば、6月末時点では図書館送信であった図書で、7月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが57件あると読んでほしい。

例えば、慧琳『一切経音義 : 100巻』や、今年5月に『童貞の機関車』で話題になった島洋之助(1961年没)の著作『貞操の洗濯場』などが、図書館送信から保護期間満了へと変更されている。

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

学者・宗教家など

音楽家・舞台芸術家

上に挙げた「歌舞伎十八番」3件の著者は、NDLデジコレの著者標目では「市川, 海老蔵 9世, 1910-1965」「市川, 団十郎 10世, 1882-1956」となっている。保護期間満了に変更された資料には、同様の体裁を持った次の資料も含まれているが、こちらの著者標目は設定されていない。

これらの資料の奥付には、確かに「著作者 市川海老蔵 市川團十郎」とある。しかし、発行された時期(昭和5年〜昭和11年)を考えたとき、この記載を「市川, 海老蔵 9世, 1910-1965」「市川, 団十郎 10世, 1882-1956」と認定するのは正しいのだろうか。

8代目市川海老蔵は明治19年に亡くなっており、堀越治雄が9代目市川海老蔵を襲名したのは昭和15年。また、9代目市川団十郎が亡くなったのは明治36年で、その後は団十郎空白期間が続き、堀越福三郎が没後に10代目市川団十郎の名跡を追贈されるのが昭和31年である。上記の資料が発行された昭和5年から昭和11年にかけては、海老蔵や団十郎の名跡は空席だったこと考えると、この奥付で挙げられている著作者は、具体的な一人の人物としての「市川海老蔵」や「市川團十郎」ではなく、代々の名跡としての(観念上の)「市川海老蔵」や「市川團十郎」なのではないだろうか。

それが正しければ、奥付の「補修及訂正者」に名前が挙げられている堀越福三郎と堀越実子(1944年没)の市川宗家夫妻が実際の著作者(校訂者)ではないかと考えられるが、堀越福三郎は先に述べたように、死後、10代目市川団十郎となるので、「市川, 団十郎 10世, 1882-1956」の認定については結果的にこれで良いのかもしれない。しかし、「市川, 海老蔵 9世, 1910-1965」の認定については疑問が残る。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)6月末7月末
インターネット公開(保護期間満了)7069670793+97
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開1773917643-96
館内公開54-1
(総計)88440884400
(内、インターネット公開分合計)7069670793+97

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

「著作権に関する情報」の変動 (6月末 → 7月末)件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了)96*10
館内公開 → インターネット公開(保護期間満了)1*11

シーボルト門人の論文や書簡を収めた『施福多先生文献聚影』(解題)や、5月の公開範囲変更で表紙と裏表紙だけがインターネット公開になっていた山本昇雲 画『子供あそび』の錦絵、6月の新規追加で唯一館内公開となっていた『[木下文書] 4』などがインターネット公開(保護期間満了)に変更された。

子供あそび おもちゃの勝負


子供あそび おもちゃの勝負
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


国立国会図書館資料のデジタル化

今月の『国立国会図書館月報 664/665号(2016年8/9月)』には、6月に新規追加されたデジタル化資料についての解説記事「国立国会図書館資料のデジタル化(震災・災害関係資料を中心に)」が掲載されている。

前回の記事でも取り上げた、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の今後の図書館送信予定や全文検索機能について触れられている。前回の記事では、「災害対応力強化に資する資料」と地方史関係の資料は別の括りであると考えていたが、今回の解説を見ると、地方史資料についても災害対応力強化の観点からデジタル化されたようだ。

一般競争入札公告にみる電子化予定

国立国会図書館の一般競争入札公告を見ると、デジタル化に関連する次の3件が掲載されている。

一般競争入札の公告

http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋

通番2と5の納入期限は平成29年3月17日となっている。今のところ、「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」は平成28年4月28日現在の情報のままだが、いずれ平成28年度デジタル化作業の対象資料が示されるだろう。

通番3に関しては、デジタル化が主体の作業ではないが、企画展示で取り上げられた資料であってデジタル化が未実施のものについては後日デジタル化されて公開されることがあるので、若干量のデジタル化が期待できるかもしれない。

NDLデジコレの書誌情報オープンデータセット更新

7月1日、NDLデジコレの書誌情報データセットが更新された。

図書・古典籍・雑誌の書誌情報データセットは、2015年1月に初めて提供され(2015年1月26日時点の書誌情報)、その後、2016年1月の更新では博士論文の書誌情報も提供されるようになった(2016年1月5日時点の書誌情報へ更新)。今回の提供により2016年7月1日時点の書誌情報に更新されたことになる*12

最近のNDLデジコレへの資料追加では、かつては見られた追加資料リストの提供がなくなってしまったが、書誌情報データセットの更新頻度が年2回に高まることで、リアルタイム性はないものの、ある程度の追加資料追跡が容易に行えるようになるだろう。

今回公開された書誌情報の件数は次のようになっている。

資料種別 公開範囲
インターネット公開 図書館送信 館内限定
図書 351,301件 504,931件 110,755件
古典籍 76,557件 18,816件 5件
雑誌 14件 10,905件 2,292件
博士論文 14,670件 116,956件 9,278件

オープンデータセットに含まれる内容や、当シリーズ記事で掲載している件数との違いなどについては、初提供時に取り上げた記事を参照されたい。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:『上代文学選 上』、『日本行政法講義要綱』(第1分冊第2分冊上巻下巻 第1分冊下巻 第2分冊下巻上巻(訂6版)、上巻(訂7版)、下巻(訂4版)、上巻(訂9版)、下巻(訂7版)、上巻(訂10版))

*5:『格言統一儒教宝典

*6:『The cricket on the hearth = ザ・クリケット・オン・ザ・ハース』、『アメリカ通信』、『一茶研究』、『一茶雑記』、『岩波講座世界文学 第10』、『貝原益軒』、『機械工作』(第3講第5講第7講第11講第14講第15講第18講)、『機械設計製図』(第1講第6講第8講)、『基本機械工学』(第1講第4講第6講)、『原動機』(第6講第8講第10講第11講第13講第14講第17講第18講第20講)、『工場用諸機械 第6講』、『荒野に生れて : 白い牙』、『実用工学簡易表 1932年版』、『井泉水句集』、『井泉水俳句集』、『世界文學 : 及び一般文化におけるその位置』、『旅人芭蕉 〔正〕』、『東亜研究講座 第89輯』、『俳句教程』、『芭蕉読本』、『芭蕉・蕪村・子規』、『遍路と巡礼』、『無所在 : 句集

*7:『国際金融総論』、『実践読方教育の新体系』、『世界経済概論』、『戦時生活と物価統制』、『大陸を旅して : 随感随想』、『勉強の仕方

*8:『G線上のアリア』、『朝の庭』、『一路居士雑染画集』、『一切経音義 : 100巻』(1巻-14巻15巻-35巻36巻-[56巻]57巻-84巻85巻-続8巻一切経音義通検)、『海の童話 : 詩を伴ふ版画連作』、『梅の咲くころ : 感想集』、『家相方位寳鑑 : 幸福増進』、『危機克服の信条 : 世相国難について』、『紀要別冊文献蒐載』(巻1巻4巻8巻9巻10)、『句日記 昭和11年より昭和15年まで』、『毛抜 : 歌舞伎十八番之内』、『顕花植物 : 第五散文集』、『現代日本文学全集 第50篇』、『沙羅』、『施福多先生文献聚影』([7][8][10])、『暫 : 歌舞伎十八番之内』、『人材・島根 : 県人名鑑』、『人材・島根 : 県人名鑑』、『人生私語 : 随筆集』、『新版ユーモア小説全集 第10巻』、『随筆文学選集』(第4第四)、『助六由縁江戸桜 : 歌舞伎十八番之内』、『象引 : 歌舞伎十八番之内 寿小春狂言』、『高木相法秘伝書』(第1巻巻2巻3巻4巻5)、『短歌雑話』、『釣ところどころ』、『貞操の洗濯場』、『東亜研究講座』(第75輯第79輯)、『読画本 : 石濤山水』、『鶏の飼ひ方』、『俳句入門』、『翻弄された防諜官』、『南十字星 : 南洋紀行』、『矢の根 : 歌舞伎十八番之内』、『誘惑』、『雪と野菜 : 散文集』、『要点明示整理化学 : 学習受験』、『良犬を得る秘訣』、『良犬を得る秘訣』、『ルツボはたぎる : 創作

*9tsvファイル参照のこと。

*10:『施福多先生文献聚影』([7][8][10])、『子供あそび』(なかよし兵隊さんだるまお庭床かざりおまつり大決戦天狗の面馬のりおもちゃの勝負大角力雪戦)、『聚學軒叢書』(第1集第3册第1集第4册第1集第5册第1集第6册第1集第7册第1集第8册第1集第9册第1集第10册第1集第11册第1集第12册第1集第13册第1集第14册第1集第15册第1集第16册第1集第17册第1集第18册第1集第19册第2集第21册第2集第22册第2集第25册第2集第26册第2集第27册第2集第28册第2集第29册第2集第30册第2集第31册第3集第34册第3集第35册第3集第36册第3集第38册第3集第39册第3集第40册第3集第41册第3集第44册第3集第45册第3集第46册第3集第47册第3集第48册第3集第49册第3集第50册第3集第51册第3集第52册第4集第53册第4集第54册第4集第55册第4集第56册第4集第57册第4集第58册第4集第59册第4集第60册第4集第61册第4集第62册第4集第63册第4集第64册第4集第65册第4集第67册第4集第68册第4集第69册第4集第70册第4集第71册第4集第72册第5集第73册第5集第74册第5集第75册第5集第78册第5集第79册第5集第80册第5集第81册第5集第83册第5集第84册第5集第85册第5集第86册第5集第88册第5集第89册第5集第90册第5集第91册第5集第92册第5集第93册第5集第94册第5集第95册第5集第96册

*11:『[木下文書] 4

*12:ただし、サイトには「この書誌情報は平成28年7月1日時点のもの」と記載されているが、提供されている書誌情報tsvファイルのタイムスタンプは2016年6月23日になっている。

2016-07-01

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年6月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第25号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

榎本武揚等名刺版写真. 写真(桂太郎)

新規追加された静止画資料より、
榎本武揚等名刺版写真. 写真(桂太郎
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年6月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年6月1日から2016年6月30日までに変更のあったレコードは152,129件であった*1。これまでの月間変更レコード数と比べ、非常に多くのレコードの変更がなされており*2、多数の新規公開資料*3が見られた。

5月末時点のデータにおいては、「資料種別」*4が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*5に「インターネット公開」を含むものは350,998件であったが、6月30日までの更新を適用したデータにおいては351,094件となっており、96件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)5月末6月末
インターネット公開(許諾)78077908+101
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/013392333921-2
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/1036360
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/0921210
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10330
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/1044986449860
インターネット公開(保護期間満了)264222264219-3*6
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開506325506126-199
館内公開63157122480+59323*7
(総計)920480979700+59220
(内、インターネット公開分合計)350998351094+96

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

6月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
5月末 裁定
2012/03/01
1*8 1*9 2
保護期間満了 100*10 100
図書館送信 101*11 98*12 199
総計 101 99 101 301

この表は、例えば、5月末時点では図書館送信であった図書で、6月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが98件あると読んでほしい。

この表の他、5月末のメタデータには存在せず、6月27日付けで館内公開として登録された図書が59,255件あった(後述)。一方、脚本コレクションの一部35件(保護期間満了2件*13、館内公開33件*14)について、6月6日付けで資料種別が「図書」から未設定に変更され、ここでの集計対象に含まれなくなったことにより、その分の「図書」としての件数が減少している。これらから総計では59,220件の増加となっている(+59255-35 = +59220件)。

図書館送信から保護期間満了へと変更された図書98件のうち、84件は稀書複製会による複製本であった*15。他に、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものとして、山田耕筰(作曲家)『音楽の法悦境』がインターネット閲覧できるようになった。

新規公開の古典籍資料

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)5月末6月末
インターネット公開(保護期間満了)7068770696+9
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開17739177390
館内公開45+1
(総計)8843088440+10
(内、インターネット公開分合計)7068770696+9

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

「著作権に関する情報」の変動 (5月末 → 6月末)件数
新規 インターネット公開(保護期間満了)9*16
新規 館内公開1*17

古典籍資料では、企画展示「あの人の直筆」で取り上げられた資料に関連する10件が新規追加された。これらの資料の解説は、同展示の「簡易図録」で読むことができる。

新規公開の静止画資料

資料種別が「静止画資料」であるものについては、企画展示「あの人の直筆」で取り上げられた資料に関連する書簡や日記、写真など94件*18が憲政資料から新規追加され、すべてインターネット公開された。

企画展示「あの人の直筆」では、さまざまな署名の一つとして「ブロマイドなどの写真に添えたサイン」も紹介しており、今回追加された静止画資料にもそうした写真が含まれている。

写真(葦原邦子)


写真(葦原邦子)
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


2016年6月のNDLデジコレ追加資料

6月21日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。

国立国会図書館は、平成28年6月21日に、地方史、防災関係資料を中心とした図書、雑誌約8.3万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。

追加資料の内訳
コレクション追加数公開
図書約6万点館内限定
雑誌約2.3万点(141タイトル)館内限定

http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2016/1216420_2754.html

今回も追加資料リストの公式提供はなかったので、便利のため、追加資料リストを作成して共有する。

「地方史、防災関係資料を中心」という説明や規模から考えると、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」を中心として、その他の資料を含めた追加と思われる。

なお、国立国会図書館からアナウンスはなかったが、これら以外にも6月には古典籍資料や静止画資料の新規追加があった。内容は既に述べたとおりだが、便利のため改めてリストを挙げる。

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」については、平成27年7月中旬から平成28年4月末までの予定でデジタル化作業が行われるとされていた(実際には4月末を待たずにデジタル化作業に伴う原資料の利用停止が解除されていた)。それらが早くも6月に公開されたとすれば、デジタル化から公開までのプロセスが迅速に進められていると言えるだろう。

「災害対応力強化に資する資料」として、例えば、古くは『三河地方震災状況記録 : 昭和20年1月13日』や『伊勢湾台風による災害の概況とその対策』、近くは『[平成26年 (2014年) 御嶽山噴火非常災害現地対策本部の設置について]』など、また『福島原子力発電所原子炉設置許可申請書 昭和41年7月(昭和41年10月27日 昭和41年11月10日 一部訂正)』のような資料もデジタル化されている。

公開範囲については、ちょうど一年前の記事で取り上げたように、まずは館内限定となった。残念ながら、国・地方公共団体の報告書等が許諾に基づいてインターネット公開されることはなかったが、今後、図書や雑誌を含め、図書館送信可能なものについては図書館送信対象に変更されていくだろう。

また、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」は全文検索機能が検討されているようなので、こちらについても続報を待ちたい。

その他の追加図書

今回追加された図書が約6万件、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の対象冊数は約5万件であったことから、単純計算すると「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」以外の図書も約1万件追加されていると考えられる。

その多くは地方史関係の資料のようだが、例えば、今回追加された図書の一つ『ロシヤの民話』は、災害対応力強化に資する資料とも地方史関係とも思えないので、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」や地方史関係以外で追加された図書の一つだろう。もう一つ例を挙げると、『秋田美人の謎』は、どのような括りで追加されたのか悩むところだが、やはり地方史関係として追加されたものか*19。その他では、教育関係の資料も多いようだ。

書誌情報に記載されたNDCから、今回追加された図書おけるそれぞれの区分の割合を集計し、上位10位までを示すと次のようになる。0類(総記)や1類(哲学)、7類(芸術)、913(小説、物語)のものなどは1件もなかった。

順位NDC綱目資料の割合
121 日本史23.9%
237 教育10.9%
329 地理、地誌、紀行9.8%
436 社会8.1%
535 統計7.0%
645 地球科学、地学6.9%
731 政治6.1%
838 風俗習慣、民俗学、民族学5.5%
951 建設工学、土木工学3.1%
1033 経済2.0%
(未設定)7.3%
国立国会図書館刊行物

今回追加された資料のうち、資料種別に「国立国会図書館刊行物」等が設定されており、「図書」との設定が含まれていない696件には、『国立国会図書館三十年史』や『国立国会図書館所蔵貴重書解題』(第1巻第15巻)、『びぶろす』(創刊号〜)などが含まれている。

それらの中に一つ疑問なものがあった。出版者「国立国会図書館山書を読む会」の「江戸期山書翻刻叢書」(12346)という資料が、資料種別「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」になっているのだが、このシリーズ第5巻の書誌情報に「注記:国立国会図書館所蔵本の複製と翻刻」とあるのを見ると、出版者は「国立国会図書館(内に組織された)山書を読む会」ではなく、「国立国会図書館(に所蔵されている)山書を読む(国立国会図書館とは無関係な)会」なのではないかとも思える。これらの資料種別として「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」は適切なのだろうか。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:「資料種別」(dcndl:materialType)の内訳では、図書65,030件、録音資料48,732件、雑誌33,942件、博士論文3,047件、政府刊行物711件、国立国会図書館刊行物698件、資料種別未設定372件、静止画資料266件、立法情報54件、和古書39件、官公庁刊行物13件となっている。ただし、一つの資料に複数の資料種別が設定されているものもあるので、資料種別の合計件数は変更レコード数と一致しない。

*3:「資料種別」の内訳では、図書59,255件、雑誌22,701件、博士論文1,263件、静止画資料94件、和古書10件、資料種別に「政府刊行物」と「国立国会図書館刊行物」が設定されているもの642件、資料種別に「政府刊行物」と「国立国会図書館刊行物」、「立法情報」が設定されているもの54件となっている。

*4:dcndl:materialType

*5:dcterms:rights

*6:脚本コレクションの一部(2件)について、資料種別が「図書」から未設定に変更され、「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少を含む。

*7:脚本コレクションの一部(33件)について、資料種別が「図書」から未設定に変更され、「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少を含む。

*8:『ルツボはたぎる

*9:『竜宮の乙姫と浦島太郎 : 皇国秘史

*10:講演集等の集合著作物など。他に、書誌情報上の著者は団体名義になっているが、図書には個別の著者個人名や講演者名等が明示されているものなど。

*11:『新らしい詩の作り方』、『一茶の俳句と其一生』、『引例枕詞正解辞典』、『』、『魚と水産業』、『魚の科学』、『憂き身 上編』、『うき世』(123)、『海事史料叢書』(第1卷第2卷第3卷第4卷第5卷)、『海上夜話』、『海潮音』、『学生に与ふ』、『機械工作』(第6講第9講第10講第12講第13講第16講第17講)、『機械設計製図 第7講』、『京都記録叢書 第3巻 京都弛粘蠏重實記』、『魚類学』、『近畿能楽記』、『結婚の心構へ : 倫理的結婚のしかた』、『建築構造学』、『建築構造学』、『原動機』(第5講第12講第15講第16講)、『工場用諸機械 第5講』、『ゴルフ : 小説集』、『歳月の花束 : 詩集』、『西国三十三所巡礼に関する目録』、『最新建築構造学』、『最新謄写版印刷術』、『作詩鑑賞詩法の研究と推敲』、『桜日本』、『桜年表』、『時勢に適する楽しい家庭の造り方』、『社会問題研究』、『春秋草紙』、『身辺の書』、『性格学による運命開拓法 : 淘宮術第1巻』、『清福論』、『孫文』、『太陽人主義』、『旅の茶話』、『短歌』、『伝説の寺々』、『長崎丸山噺』、『中山大納言』(前編後編)、『日本海防史料叢書』(第2巻第4巻)、『日本海法史』、『日本海法史』、『日本古典』(上巻下巻)、『日本女性歌人史』(上巻下巻)、『日本神話と伝説』、『日本の魚類』、『日本民謡の流』、『日本産魚類図説』(自第一卷 至第十五卷自第十六卷 至第三十卷自第16巻 至第30巻)、『人間一茶』、『ノギタイシャウ : ニッポンブシノハナ』、『俳句の作り方と味ひ方』、『パウロのピリピ書』、『白馬に乗る』、『芭蕉を尋ねて』、『芭蕉を尋ねて』、『芭蕉と一茶』、『芭蕉の芸術観』、『芭蕉の自然観』、『芭蕉風景』、『浮宝随想』、『ポケット機械工学』、『微笑の生活』、『本当の生き方』、『本当の生き方』、『枕詞正解辞典 : 例歌引用』、『明治大正大阪市史紀要 第41号』、『物語日本女性鑑』、『ゆけむり集 : 俳句習作二八篇』、『旅情歌人西行の生涯』、『旅窓読本』、『臨牀医学講座 第162輯』、『臨牀血液学』、『臨牀血液学』、『蓮月と小町とナイチンゲール女史』、『ロシア侵寇三百年』、『私の信仰と祈りの生活

*12:『愛染明王影向松 : 都乾』、『移岳集』、『岩倉公實記 上卷』、『江都二色』、『画本水や空』()、『音楽の法悦境』、『翡翠』、『きおひさくら』、『金々先生栄花夢 下』、『金鈴』、『栗の花』、『けらけらわらひ : 当世咄揃』()、『高名集』、『虎渓の橋』、『西鶴諸国はなし 第1』、『潮鳴』、『鹿野武左衛門口伝咄』(上巻下巻)、『鴨たつ沢』、『しだれ柳』、『十才子名月詩集』、『朱雀志のぶずり』()、『諸国敵討武道伝来記』(巻1巻2巻3巻4巻5巻6巻7巻8)、『新撰小口あはせ』()、『翠釜亭戯画譜』、『瀬の音 : 歌集』、『その菊』、『夫従以来記』()、『待賢門平氏合戦』、『大通人好記』、『たから合の記』、『千草結ひ色葉八卦』、『』、『東海道名所記』(456)、『年玉日待噺』、『戸田茂睡年譜』、『袮こ鼠大友のまとり』、『俳諧名物鑑 : 画賛』()、『萩を動かす人々 上巻』、『咄の絵有多 : 古今青楼』、『はやり哥古今集』、『東また東 : 歌集』、『微明』、『百人一句』()、『風流四方屏風』()、『風流連理[タマツバキ]』(上之巻中之巻下之巻)、『懐硯』(第1第2第3第4第5)、『文と筆』、『平安城都定』、『本朝二十不孝』(巻1巻2巻3巻4巻5)、『三升増鱗祖』()、『宮城野』()、『名物拝見自由じざい』、『元の木阿弥物語』()、『役者いかつち』、『役者名物略姿』、『大和のおほよせ』、『ゆかた合』、『吉原下職原』、『悦贔屓蝦夷押領』(

*13:『アイスクリーム 1』、『隧道

*14:『アナタと夜のハーモニー』、『えり子とともに:木枯の吹く道 66』、『OH!タカラヅカ:ザ・タカラヅカ Rock'n Roll GRAFITY(生原稿)』、『OH!タカラヅカ:ザ・タカラヅカ ハートブレイカー(生原稿)』、『大戸保家』、『[鐘の鳴る丘] 15』、『歌謡ジョッキー:歌とリンゴの二人ごと』、『河を渡ったあの夏の日々』、『銀座の山賊』、『競馬』、『午後のおしゃべり 9』、『ささやかな真実』、『雑草の歌若い道化師たち』、『七人の刑事:きらいな虫 185』、『七人の刑事:時には母のない子のように 209』、『[執刀]』、『次郎物語 1』、『新諸国物語 笛吹童子の巻 207』、『姿なき犯罪』、『続 事件 1』、『太閤記:夢生夢死 [52]』、『太陽にほえろ! 合本(10) 111』、『妻たちの二・二六事件:生けるものの紡ぎ車  4』、『天下御免:こんぴら船々 1』、『なぜなぜ座談会』、『ニコン・ミュージック・タイム:ミュージカル・ヒット・メロディ集』、『眠られぬ夜のために』、『雲雀』、『冬の桃 1』、『真夜中のあいさつ』、『光子の窓:イグアノドンの卵 130』、『向ふ三軒両隣り 1』、『私は貝になりたい

*15:『懐硯』(第1第2第3第4第5)、『西鶴諸国はなし 第1』、『諸国敵討武道伝来記』(巻1巻2巻3巻4巻5巻6巻7巻8)、『本朝二十不孝』(巻1巻2巻3巻4巻5)、『虎渓の橋』、『きおひさくら』、『年玉日待噺』、『愛染明王影向松 : 都乾』、『けらけらわらひ : 当世咄揃』()、『待賢門平氏合戦』、『百人一句』()、『元の木阿弥物語』()、『役者いかつち』、『袮こ鼠大友のまとり』、『ゆかた合』、『はやり哥古今集』、『朱雀志のぶずり』()、『大通人好記』、『画本水や空』()、『鹿野武左衛門口伝咄』(上巻下巻)、『千草結ひ色葉八卦』、『夫従以来記』()、『翠釜亭戯画譜』、『その菊』、『新撰小口あはせ』()、『東海道名所記』(456)、『吉原下職原』、『しだれ柳』、『十才子名月詩集』、『鴨たつ沢』、『名物拝見自由じざい』、『風流四方屏風』()、『役者名物略姿』、『宮城野』()、『平安城都定』、『咄の絵有多 : 古今青楼』、『風流連理[タマツバキ]』(上之巻中之巻下之巻)、『俳諧名物鑑 : 画賛』()、『大和のおほよせ』、『高名集』、『たから合の記』、『悦贔屓蝦夷押領』()、『三升増鱗祖』()、『金々先生栄花夢 下』、『江都二色

*16:『[木下文書]』(123)、『花みつ 2巻』()、『御国辞活用鏡』()、『御国辞活用鏡 : 2巻』(

*17:『[木下文書] 4

*18:『伊藤博文書簡〔草稿〕 岩倉具視宛』、『榎本武揚等名刺版写真』(写真(安藤謙介)写真(安藤太郎)写真(伊藤梅子)写真(榎本武揚)写真(河島醇 他)写真(外国人 不明) 写真(岩倉具視)写真(桂太郎)写真(経訓)写真(兼松直稠)写真(荒井郁之助)写真(黒田清隆)写真(山内堤雲)写真(寺田弘)写真(寺島宗則)写真(勝安芳)写真(石黒五十二)写真(赤松則良)写真(村田経芳)写真(大久保利通)写真(大山巖)写真(大塚)写真(沢太郎左衛門)写真(中井弘)写真(調竹広丈)写真(徳川家達)写真(鍋島直大)写真(尾崎逸足)写真(北垣国道)写真(林研海)写真(林洞海)写真(鈴木観月院)写真(鈴木金蔵))、『樺山正子書簡 樺山資紀宛』、『岩崎弥太郎書簡 上野景範宛』、『岩倉具視書簡 三条実美宛』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書』(〔覚書〕〔日記〕)、『岩倉具視日記、覚書』(〔日記〕表紙)、『近衛文麿書簡 牧野伸顕宛』、『軍法不審』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六』(原敬書簡 井上馨宛表紙)、『黒田清隆・川村純義書簡』(黒田清隆書簡 西郷従道、山田顕義宛川村純義書簡 川上操六、西郷従道宛)、『山県有朋書簡 田中義一宛』、『市川房枝書簡 下村宏宛』、『写真(葦原邦子)』、『手札版写真』(写真(花房義質)写真(外国人 不明)写真(西郷従道) 写真(田辺太一、安藤太郎、大島圭介)写真(渡辺洪基)写真(徳川昭武、土屋挙直、清水篤守)写真(北白川宮能久) )、『書簡巻物「心香辤芳」』(鎌原仲次郎書簡 立川雲平宛巌谷季雄書簡 立川雲平宛久保雅友書簡 立川雲平宛栗原亮一(皆無庵)書簡 立川雲平宛御製筆写笹尾粂太郎書簡 立川雲平宛市邨水香書簡 立川雲平宛松村〔介石ヵ〕書簡 立川雲平宛森本駿書簡 立川雲平宛西園寺公望書簡 長谷場純孝宛大石正巳書簡 立川雲平宛長谷場純孝書簡 立川雲平・翠川鉄三宛渡辺輝之助書簡 立川雲平宛島崎藤村書簡 立川雲平宛表紙牧田探源書簡 立川雲平宛木村行蔵書簡 立川雲平宛野口復堂書簡 立川雲平宛)、『松方正義書簡 伊藤博文宛』、『大山巌書簡 大山沢子宛』、『大倉喜八郎書簡 伊藤博文宛』、『津田梅子書簡 牧野伸顕宛』、『東久邇宮稔彦王書簡 荒木貞夫宛』、『東郷平八郎書簡 大山巌宛』、『乃木希典書簡 石黒忠悳宛』、『尾崎行雄書簡 森本確也宛』、『副島種臣意見書』、『牧野富太郎書簡 緒方益井(渡辺伯爵家)宛』、『木戸孝允書簡 井上馨宛

*19:明確に地方史関係と判断できる他の資料と同じく「提供者 (provider)」が「デジタル化資料(図書主題別1)」となっている。防災関係資料やその他の資料は「デジタル化資料(図書主題別2)」となっているようだ。

2016-06-01

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年5月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第24号(2周年!)。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年5月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年5月1日から2016年5月31日までに変更のあったレコードは22,771件であった*1

4月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは350,917件であったが、5月31日までの更新を適用したデータにおいては350,998件となっており、81件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)4月末5月末
インターネット公開(許諾)77247807+83
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/0133923339230
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/1036360
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/0921210
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10330
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/1044986449860
インターネット公開(保護期間満了)264224264222-2
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開506507506325-182
館内公開6305663157+101
(総計)9204809204800
(内、インターネット公開分合計)350917350998+81

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

5月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
4月末 保護期間満了 101*4 101
図書館送信 83*5 99*6 182
総計 83 99 101 283

この表は、例えば、4月末時点では図書館送信であった図書で、5月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが99件あると読んでほしい。

図書館送信から許諾へと変更された図書には、4月の変更と同様、鰭崎英朋(1968年没)による口絵のあるものや、鈴木朱雀(1972年没)による装幀であるものが多く含まれていた。

図書館送信から保護期間満了へと変更された図書99件は、資料種別が「図書」のみの資料53件と、資料種別が「和古書」「図書」の資料46件からなっている。前者は、中島竦の著作(『書契淵源』など)と囲碁関係の図書でほとんどが占められていた(該当しないものは2件)。後者は次で述べるように錦絵等を多く含む内容であった。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)4月末5月末
インターネット公開(保護期間満了)7063470687+53
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開1779217739-53
館内公開440
(総計)88430884300
(内、インターネット公開分合計)7063470687+53

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

「著作権に関する情報」の変動 (4月末 → 5月末)件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了)53*7

図書館送信から保護期間満了へと変更された古典籍資料には、錦絵等や彩色資料が多く含まれていた。

まず、錦絵等について。『(表紙)』、『(裏表紙)』は、タイトルだけ見ると何のことやらだが、山本昇雲 画『子供あそび』という錦絵集の表紙と裏表紙のみがインターネット公開されたもので、中身の錦絵自体は図書館送信のままとなっている。山本昇雲(1965年没)については、2月に美人画『いますがた』48件が保護期間満了に変更されており、『子供あそび』についても今後保護期間満了に変更されるだろうか。

他に、石井柏亭の木版画『現代女人十二姿 : 舞踊』、井上安治(井上探景)の錦絵『京橋勧業場之景』『京橋松田の景』『吾妻橋』、川瀬巴水の水彩画『伊香保の夏の夕』『伊予川之江』『後志国せたかむゐ岩』『東海道薩埵峠』『京都上賀茂』、河鍋暁斎による巻物(粉本の貼り込み)『河鍋暁斎粉本』、野村芳国の錦絵『京阪名所図絵』、橋口五葉の版画『橋口五葉版画集』、楊洲周延の錦絵『千代田之御表』、横山大観の絵巻『輝く大八洲』なども、図書館送信から保護期間満了に変更されている。

橋口五葉版画集


橋口五葉版画集 髪梳ける女
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


次に、彩色資料について。博物学関係の彩色資料(『加州草木写生図 第1-4』、『鎌井氏勢州有機無機品物録』、『栗氏虫譜 2巻 [1]』)や『葵御祭供進之神饌諸品色目書』などが保護期間満了に変更されている。

その他、宇野浩二『因縁事』や久保田万太郎『花冷え』の自筆原稿、和田万吉『嵯峨本考』の自筆稿本も、図書館送信から保護期間満了に変更された。

NDLサーチAPIの性能向上

5月11日付けで、NDLサーチより「OAI-PMHによるデータ提供機能のレスポンスが向上しました(2016年5月11日)」とのアナウンスがあった。

以下のツイートで述べたように、圧倒的な性能向上がなされており、使い勝手が良くなっている。今回の記事で対象とした5月分のNDLデジコレ更新データ(約2.2万件)の取得は1分で完了した。

また、上記のアナウンスでは直接触れられてはいないが、レポジトリがサポートする日付精度(granularity)が従来の「YYYY-MM-DD」から「YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ」に変更されているのも、ありがたい変更点であった*8

ありがとう「近デジ」

5月31日夜、かねてアナウンスされていた通り、近代デジタルライブラリー(以下、近デジ)が、2002年10月1日の提供開始以来、13年半の歴史に幕を下ろした。

以前「『近デジ』ブランドの消滅」で取り上げた、近デジの「資料あれこれ」や過去の新規公開資料リスト等は、やはりNDLデジコレに移行されなかったようだ(リダイレクトされた上で「指定のページが見つかりません」となる)。

Internet Archiveには、近デジの静的コンテンツの一部がサービス開始当初の版から保存されており、往時の姿を偲ぶことができる。「資料あれこれ」については、今後も閲覧したい場合は、こちらで保存されているものを参照すればよいだろう。

一方、国立国会図書館自身が行っている国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(以下、WARP)では、「資料あれこれ」も保存はされている。保存はされているのだが、「国立国会図書館(東京本館、関西館、国際子ども図書館)で閲覧できます。」と館内限定公開の扱いになっており、インターネット公開はされていない。これでよいのだろうか*9。(追記:その後、公開範囲が更新され、現在は一部収集時期分についてインターネット公開されるようになっている。)

余談だが、運営終了とWARPといえば、2015年3月末をもって国立公文書館の歴史公文書探究サイト「ぶん蔵」が運用終了となった*10。その後、「ぶん蔵」のドメイン「bunzo.jp」は登録切れとなって業者の手に渡り、「ドメイン bunzo.jp は 999 USDで売り出し中です!」などの内容がWARPに保存され続けている。現在は全く無関係なサイトが構築されているが、このまま次回の収集時期(7月)以降も収集保存され続けるのだろうか。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:論文集等の集合著作物など。他に、叢書や全集などで、書誌情報上の著者は団体名義になっているが、図書には個別の著者個人名や講演者名等が明示されているものなど。

*5:『明の空』、『赤穂四十七士』、『あしたに夕へに : 芭蕉随想』、『荒川熊蔵』、『一茶読本』、『岩波講座世界文学 第3』、『印度洋』、『印度洋』、『魚と人生』、『魚の随筆』、『疑 後編』、『海と人』、『皆懺悔 : 荻原井泉水俳句集』、『廻船式目の研究』、『怪談青灯集』、『篝火』、『かたおもひ』(2巻3巻5巻)、『家庭お伽文庫 第2集』、『家庭お伽文庫』(第一篇第二篇第三篇第四編第五篇第六號第七篇第八篇第十三篇第十六篇第十九篇)、『奇魚珍魚』、『聞くもの見るもの』、『子故の闇 : 悲劇』、『魚の研究』、『参宮日記』、『三万両五十三次 上巻』、『不知火日記』、『深海魚 : 研究室周辺』、『新生』、『井泉句集 第4』、『世界戦争と船舶問題』、『大将の家』、『大東亜の魚』、『大東亜の魚』、『太平洋の島と探検 : その歴史と地理』、『太平洋の地図』、『旅人芭蕉 続』、『談話売買業者』、『誓』(前編中編後編)、『鳥のゆく空 : 酒井仙酔楼句集』、『生さぬなか』、『生さぬなか』(前巻中巻下巻後編)、『南方発展の知識』、『南洋の歴史と現実』、『日本海防史料叢書 第1巻』、『日本海防史料叢書 第1巻』、『日本民族海外発展史』、『日本民族海外発展史』、『日本産魚類図説』(自第1巻 至第15巻第41巻第42巻第43巻第44巻第45巻第46巻第47巻第48巻)、『俳壇傾向論』、『芭蕉の心』、『母』(前編後編)、『春の鼓笛 : 長篇小説』、『ブレーク選集』、『豊分居雑筆』、『万葉のこころ』、『眼を捜して歩く男 : 怪奇小説集』、『礼讃 : 野村朱鱗洞遺稿句集

*6:『囲碁独習』(第一卷第二卷第三卷第四卷第五卷第六卷第七卷第八卷第3巻第7巻)、『今様職人尽百人一首』、『棋界秘話』、『古碁枢機 : 4巻』(巻一巻二巻三巻四)、『上下水道用塩素滅菌機解説』、『書契淵源 : 3綱』(第一帙上第一帙中第一帙下第二帙上第二帙中第二帙下第三帙上第三帙中第三帙下第四帙上第四帙中第四帙下第五帙一第五帙二第五帙三第五帙四第五帙五)、『書契淵源』(第1帙上第1帙中第1帙下第2帙上第2帙中第2帙下第3帙上第3帙中第3帙下第4帙上第4中第4帙下第5帙1第5帙2第5帙3第5帙4第5帙5)、『清朝史談』、『蒙古通志』、『葵御祭供進之神饌諸品色目書』、『吾妻橋』、『伊香保の夏の夕』、『伊藤圭介先生之碑』、『伊予川之江』、『因縁事』、『奥之細道』(上巻下巻[3])、『輝く大八洲』、『加州草木写生図』(第1第2第3第4)、『鎌井氏勢州有機無機品物録』、『河鍋暁斎粉本』([1][2][3][4][5][6][7])、『京都上賀茂』、『京橋勧業場之景』、『京橋松田の景』、『京阪名所図絵』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10])、『現代女人十二姿 : 舞踊』、『皇嗣例』、『御生母例』、『嵯峨本考』、『後志国せたかむゐ岩』、『千代田之御表』、『東海道薩埵峠』、『桐布之説』、『橋口五葉版画集』、『花冷え』、『みどりのやなぎ

*7:『(表紙)』、『(裏表紙)』、『花壇綱目』、『花壇綱目』、『佐伯文庫献書総目』、『栗氏虫譜 2巻 [1]』、『蒙古源流考 8卷』、『葵御祭供進之神饌諸品色目書』、『吾妻橋』、『伊香保の夏の夕』、『伊藤圭介先生之碑』、『伊予川之江』、『因縁事』、『奥之細道』(上巻下巻[3])、『輝く大八洲』、『加州草木写生図』(第1第2第3第4)、『鎌井氏勢州有機無機品物録』、『河鍋暁斎粉本』([1][2][3][4][5][6][7])、『京都上賀茂』、『京橋勧業場之景』、『京橋松田の景』、『京阪名所図絵』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10])、『現代女人十二姿 : 舞踊』、『皇嗣例』、『御生母例』、『嵯峨本考』、『後志国せたかむゐ岩』、『千代田之御表』、『東海道薩埵峠』、『桐布之説』、『橋口五葉版画集』、『花冷え』、『みどりのやなぎ

*8:その他、リポジトリの削除済みレコードに対する処理法(deletedRecord)が「transient」から「persistent」に変更されている。詳しくは、「国立国会図書館サーチ 外部提供インタフェース仕様書(第1.16版) 2016.05.11」を参照のこと。

*9:許諾や裁定に基づく公開資料の書影が含まれている可能性を考慮してのことかとも思ったが、「近代デジタルライブラリーのあゆみ」でさえも館内限定公開になっているので、そういったことではないのだろう。

*10:WARPに保存されている「『ぶん蔵』からのお知らせ」とトップページ

2016-05-01

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年4月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第23号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年4月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年4月1日から2016年4月30日までに変更のあったレコードは82,422件であった*1

3月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは350,801件であったが、4月30日までの更新を適用したデータにおいては350,917件となっており、116件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)3月末4月末
インターネット公開(許諾)76777724+47
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/013392933923-6
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/1036360
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/0921210
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10330
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/1044986449860
インターネット公開(保護期間満了)264149264224+75
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開506706506507-199
館内公開6297363056+83
(総計)9204809204800
(内、インターネット公開分合計)350801350917+116

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

4月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
3月末 裁定
2012/03/01
2*4 4*5 6
保護期間満了 79*6 79
図書館送信 45*7 154*8 199
総計 47 154 83 284

この表は、例えば、3月末時点では図書館送信であった図書で、4月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが154件あると読んでほしい。

パブリックドメイン図書の増加

3月の公開範囲変更に引き続き、4月もパブリックドメイン図書の増加が見られた。

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

小説家・詩人・翻訳家など

河井酔茗の著作については、保護期間満了に変更された上記の図書に加え、『日本立志物語』が許諾に基づく公開に変更されている*9

他に、小山勝清(小説家)などの著作物も公開された。

美術家

『ナカニシヤ日本一の画噺』シリーズは、全35冊のうち国立国会図書館で所蔵している8冊(明治44年)がインターネット公開されている*10

どの図書も、扉には岡野栄・小林鍾吉・杉浦非水の名前が挙げられており*11、デジタル化された画像からは誰がどの図書の挿絵を担当したのかは分からないものの*12、いずれの図書のデザインにも驚かされる。

上記の8冊の中から、試しに『ブンブクチヤガマ』を見てみよう。

まず表紙をめくると、これが

ナカニシヤ日本一の画噺. ブンブクチヤガマ

こうじゃ

ナカニシヤ日本一の画噺. ブンブクチヤガマ

ナカニシヤ日本一の画噺. ブンブクチヤガマ
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

『ブンブクチヤガマ』のような笑い話は別として、多くのお話は、子ども向けにマイルドにしてあったりは全くしないので、その点でもなかなか衝撃的である(『サルカニカッセン』の最終ページなど、ちょっとやり過ぎではと思わないでもないが、画像の引用はしないでおこう)。

音楽家

『東京市童謡』には、土川五郎による振り付けも。

東京市童謡

東京市童謡
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


学者・宗教家など

他に、伊藤康安(仏教学者)、高橋正雄(金光教教監)などの著作物も公開された。

政治家・官僚・軍人・実業家など

近藤栄蔵の『プロレタリア政治学』『失業反対闘争「方針書」』『無産党出直すべし』は、発禁処分を受けており、内務省による禁止の印や「安寧禁止」の印、「禁安」の手書き文字(帝国図書館の書架番号)などが見られる。

その他

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)3月末4月末
インターネット公開(保護期間満了)70634706340
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開17792177920
館内公開440
(総計)88430884300
(内、インターネット公開分合計)70634706340

今月は変化なしであった。

資料デジタル化基本計画2016-2020

4月下旬、国立国会図書館ウェブサイトに「資料デジタル化基本計画2016-2020(平成28年3月29日策定)」が掲載された。

平成25年5月に策定された「資料デジタル化基本計画」と「国立国会図書館の資料デジタル化に係る基本方針」のうち、ウェブサイトに掲載されていた「国立国会図書館の資料デジタル化に係る基本方針(平成25年5月27日策定)」と比べると、大分踏み込んだ内容を知ることができる。

これまでこのシリーズ記事で取り上げてきた内容と、その流れの延長線上にある内容などが、公式に整理されている。今後のデジタル化に興味をもって外野から眺めている方には押さえておくべき資料だろう。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:『三池炭鉱と大牟田市写真帳』、『三井三池各事業所写真帖

*5:『軍国の母の姿 第1輯』、『傑作鈔 : 明治より大正へ』、『女子経済のおもかげ : 女子経済専門学校要覧・同附属高等女学校要覧 昭和15年度版』、『創立二十周年記念論文集

*6:講演集、報告集等の集合著作物など。他に、「最後の忍者」こと藤田西湖(甲賀流忍術第14世)の『忍術とは?』も館内限定に変更された。以前の記事で、「著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったもの」を列挙した後、それらとは分けて「他に、以下の図書なども保護期間満了として公開されている」として『忍術とは?』を取り上げたので、勘の良い方なら気付かれたかもしれないが、藤田西湖は保護期間内(1966年1月4日没)である。

*7:『赤穂不忠録』、『恵信尼公絵詞伝』、『外遊句稿』、『火中の書』、『彼女の運命 前編』、『観音巡礼』、『曲線設定便覧』、『古人を尋ねて』、『小夜子』(前編後編)、『しひのは集 : 俳句習作廿一篇』、『史学概論』、『耳舌[チョウ]談 : 随筆』、『新奇談クラブ 後編』、『新選井泉水句集』、『新編太平記 続』、『身辺の書』、『新約聖書註解 第6 (ロマ書)』、『鈴蘭の咲く頃』、『政治の理論』、『井泉水句集』、『井泉水随談』、『青天の書』、『第一の扉』、『第二の扉』、『旅人芭蕉』、『旅人芭蕉 続』、『知命の書』、『東西南北』、『日米問題』、『日本立志物語』、『人間道と句作道』、『俳句に入る道』、『ひぐらし集』、『雖為百姓不仕二君 : お百姓仁義』、『ファッシズムの社会観』、『遍路日記』、『放送芭蕉を語る』、『頬紅』、『梵行品 : 句集』、『舞扇 : 小説』、『枕の草紙 : 口訳新註』、『山ぎり集』、『霊光録』、『私の首

*8:『紫羅欄花 : 詩集』、『或る集団』、『海の王国』、『音楽講座 第1回第4輯 (声楽の訓練)』、『改正税法並に関係命令に就て』、『改正税法に就て』、『改正税法の解説 : 法人関係』、『解放群書 第19編』、『科学戦争』、『科学と文化』、『科学と民族』、『華術』(規矩之巻中級之巻養法之巻)、『間花集 : 詩集』、『漢籍国字解全書 : 先哲遺著 第5巻』、『漢籍国字解全書 : 先哲遺著』(第1巻第2巻第3巻第4巻第5巻第六巻第七巻第八巻第九巻第十巻第十一巻第十二巻第十三巻第十四巻第15巻 春秋左氏伝国字解 下巻第17巻 楚辞師説第18巻 管子国字解 上巻第19巻 管子国字解 下巻第20巻 墨子国字解 上巻第21巻 墨子国字解 下巻第22巻 荀子国字解 上巻第23巻 荀子国字解 下巻第24巻 韓非子国字解 上巻第25巻 韓非子国字解 下巻)、『漢籍國字解全書 : 先哲遺著 第11巻』、『漢籍國字解全書 : 先哲遺著』(第1巻第2巻第3巻第4巻第5巻第6巻第7巻第8巻第9巻第10巻第11巻第12巻)、『漢籍國字解全書 : 先哲遺著追補』(第13巻第14巻第15巻第16巻第17巻第18巻第19巻第20巻第21巻第22巻第23巻第24巻第25巻第26巻第27巻第30巻)、『喫茶去』、『教案兼用手工科教授細目』、『教育行政撮要』、『教育行政撮要』、『近世日本生理学思想史論』、『現代紀行文抄 : 中等教育補充小読本』、『寂しき夜の歌』、『塹壕のある顔』、『死後のために』、『市町村立小学校教育費問題精義』、『失業反対闘争「方針書」』、『しぼりの図案』、『社会教化と宗教』、『社会保険概論』、『社会保険概論』、『宗教法案に就て』、『銃剣は耕す』、『手工学習原論と新設備』、『春草譜』、『小学生の歌』(1234)、『小学校に於ける手工設備の実際』、『将軍乃木』、『少年科学未来戦』、『新支那読本』、『尋一の手工』、『尋二の手工』、『尋三の図画』、『尋四の図画』、『尋五私の手工教育指導』、『尋六私の手工教育指導』、『新釈沢庵和尚法語』、『尋常小学教案兼用手工科教授細目』(第1学年用第2学年用第3学年用)、『信心とおかげ』、『新戦場』、『新日本と思想問題』、『新編将軍乃木』、『図画学習原論』、『禅と社会』、『禅庵閑語』、『沢庵和尚の人と思想』、『戦はこれからだ』、『旅・土・人』、『茶会漫録』(第9集第11集第12集附録帰郷雑記)、『東京市童謡』、『ナカニシヤ日本一の画噺』(イッスンボウシカチカチヤマコブトリシタキリズズメブンブクチヤガマモモタラウハナサカヂヂイサルカニカッセン)、『南窓』、『南窗集』、『肉弾終篇流血の丘』、『日本古史典の再吟味』、『熱球三十年』、『巴里の憂鬱』、『人・乃木将軍』、『プロレタリア政治学』、『ベースボール』(攻撃篇内野篇外野及び練習篇)、『ペートル』、『北辺行 : 樺太北海道めぐり』、『保護随想』、『無産党出直すべし』、『村に帰る』、『木喰五行上人略伝』、『野球清談』、『やさしくかける学校と家庭略画集』、『流血の丘』、『労働問題早わかり』、『我が日・我が夢 : 一名…戀と夢と』、『私の手工教育指導』(尋1尋3尋4

*9:口絵挿画の高畠華宵(1966年没)が著作権保護期間内であるため。

*10:明治45年8月発行の『いろはスケッチ子供四十八景』に掲載されている広告では、「ナカニシヤ 日本一の画噺 ささなみ作 二十五冊 出来ました」とあり、大正2年9月発行の『子供の対話』掲載の広告時点でも「全二十五冊」「二十五冊一揃」だったようだ。25冊のリストのうち、昔話を題材とした「(8)もゝたらう」から「(15)ぶんぶくちやがま」までの8冊が、出版元の中西屋書店より帝国図書館に寄贈されたようだ。全35冊の中には、昔話として他に『ウラシマ』があるが、こちらは刊行時期が異なったため寄贈されなかったのだろうか。

*11:このシリーズでは、明治26年の出版法で「文書図画ノ末尾ニ」記載することとされた発行者の氏名、住所、発行の年月日、印刷者の氏名、住所、印刷の年月日が、扉に記載されている。

*12:『ナカニシヤ日本一の画噺』の背には、担当した画家の名前が記されていたようだが、背はデジタル画像化されていない。全35冊を所蔵している大阪府立中央図書館国際児童文学館のOPACによれば、『イッスンボウシ』(巌谷小波 著、杉浦非水 画)、『カチカチヤマ』(巌谷小波 著、岡野栄 画、小林鍾吉 画、杉浦非水 画)、『コブトリ』(巌谷小波 著、小林鍾吉 画)、『シタキリズズメ』(巌谷小波 著、小林鍾吉 画)、『ブンブクチヤガマ』(巌谷小波 著、岡野栄 画)、『モモタラウ』(巌谷小波 著、小林鍾吉 画)、『ハナサカヂヂイ』(巌谷小波 著、杉浦非水 画)、『サルカニカッセン』(巌谷小波 著、小林鍾吉 画)であるとのこと。ただし、『カチカチヤマ』については、他の書誌情報によれば、巌谷小波 著、岡野栄 画となっている。

2016-04-01

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年3月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第22号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

今月は多数の資料追加があったので、便利のため、追加資料リストを作成して共有する。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年3月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年3月1日から2016年3月31日までに変更のあったレコードは159,537件であった*2

2月末時点のデータにおいては、「資料種別」*3が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*4に「インターネット公開」を含むものは350,743件であったが、3月31日までの更新を適用したデータにおいては350,801件となっており、58件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)2月末3月末
インターネット公開(許諾)767776770
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2010/12/2710-1
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/013393133929-2
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/1036360
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/0921210
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10330
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/104498844986-2
インターネット公開(保護期間満了)264086264149+63
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開506807506706-101
館内公開6205862973+915
(総計)919608920480+872
(内、インターネット公開分合計)350743350801+58

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

3月末 総計
保護期間満了 館内公開
2月末 裁定
2010/12/27
1*5 1
裁定
2012/03/01
1*6 1*7 2
裁定
2015/11/10
2*8 2
保護期間満了 42*9 42
図書館送信 101*10 101
総計 105 43 148

この表は、例えば、2月末時点では図書館送信であった図書で、3月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが101件あると読んでほしい。

この表の他、2月末のメタデータには存在せず、3月21日付けで館内公開として登録された資料が872件あり、その内訳は図書667件*11、ならびにプランゲ文庫の図書202件および児童書3件となっている*12

パブリックドメイン図書の増加

2月の公開範囲変更に引き続き、3月もパブリックドメイン図書の増加が見られた。

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

音楽家

学者・宗教家など

政治家・官僚・軍人・実業家など

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights)2月末3月末
インターネット公開(保護期間満了)6942570634+1209
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開17792177920
館内公開440
(総計)8722188430+1209
(内、インターネット公開分合計)6942570634+1209

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

「著作権に関する情報」の変動 (2月末 → 3月末)件数
新規 インターネット公開(保護期間満了)1209(後述*13

2016年3月のNDLデジコレ追加資料

3月15日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。

国立国会図書館は、平成28年3月15日に以下の約28,300点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。

コレクション 追加数 公開
図書 約700点 館内限定
古典籍資料 約1,200点 インターネット
日本占領関係資料 連合国最高司令官総司令部GHQ/SCAP)文書 約10,000点 インターネット(一部館内限定)
極東軍文書 約300点 館内限定
プランゲ文庫 図書 約200点 館内限定
児童書 3点 館内限定
検閲新聞ゲラ 約15,800点 館内限定
科学映像 約50点 館内限定

http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2015/1214850_1830.html

昨年度と同じく今回も追加資料リストの公式提供はなかったが、3月15日に追加がアナウンスされた資料は、3月21日付けで国立国会図書館サーチに書誌情報が追加され、非公式ながら追加資料リストを作成し共有することができた。

新規公開の図書

今回追加された図書667件は、請求記号が026-To458kから921.5-So626の資料となっており、「デジタル化作業対象資料一覧(平成26年11月25日現在)」に挙げられていた2014年度のデジタル化対象「請求記号が026〜921で始まる資料」に合致する。

ただし、和図書のデジタル化においては、作業対象資料一覧が提供されていないため、今回追加された図書が2014年度デジタル化分と過不足なく一致するのかは不明である。

新規公開の古典籍資料

今回追加された古典籍資料1,209件は、以前の記事で取り上げた2014年度デジタル化作業対象資料に加え、過去に国立国会図書館電子展示会で取り上げられた資料を含んでいる。

書誌情報に設定された「主題」*14に基づけば、追加された資料の約6割(699件)が黄表紙、約3割(344件)が合巻となっている。

2014年度デジタル化分のうち、国立国会図書館で貴重書に指定されている春日版『妙法蓮華經 8卷』、多武峰版『妙法蓮華經 8卷』、古活字版の3点(『[本朝古今銘尽]』、『栄花物語 40巻』、『仙傳抄』)、準貴重書に指定されている『万年帳 3巻』、『[春の]色』については、『国立国会図書館月報 642号(2014年9月)』の「新たな貴重書のご紹介」に詳しい資料紹介がある。なお、2014年度デジタル化分の一部は、先行して2015年5月に公開されていた。

[本朝古今銘尽]

[本朝古今銘尽]
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

この他、過去に電子展示会「江戸時代の日蘭交流」で一部のページのみが掲載されていた資料について、全ページが公開されたものがある。印刷史に興味がある方なら、『官板バタヒヤ新聞』や『官板海外新聞別集』などにはなじみがあるだろう。同展で掲載された洋古書『Resa uti Europa, Africa, Asia, förrättad åren 1770-1779 / af Carl Peter Thunberg 1. d.』については、画像を拡大すると、灰色の背景に黄色の欠片(外装の一部か)が複数付着していることに気付く。それだけ劣化の進んだ資料が閲覧に供されて破損の進む前にデジタル化されて良かったと考えるべきか。

今後は、例年通りであれば、2015年度のデジタル化分(約1,400冊)が2016年度末までに追加されるものと思われる。2015年度の作業対象資料一覧(xlsxファイル)は、2015年8月に公表されており、『国立国会図書館月報 651号(2015年7月)』の「新たな貴重書のご紹介」で取り上げられている貴重書『教誡新學比丘行護律儀 1卷』(WA7-285)、『聚分韻略 [5巻]』(WA7-286)、『[禪林抜類聚] 4卷』(WA7-287)、『禪林抜類聚 卷1, 4』(WA7-288)、準貴重書『山幸 2巻』(WB1-23)の他、『風俗問状答』、『日本治乱記』(中古日本治乱記)、『諸系譜』、『鶯宿雑記』などが作業対象に挙げられている。

新規公開の静止画資料

今回追加された書誌情報のうち、資料種別に「静止画資料」を含むものを集計すると、次のようになった。

コレクション 追加数
日本占領関係資料 連合国最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)文書 8,904件
極東軍文書 313件
プランゲ文庫 図書 202件
児童書 3件
検閲新聞ゲラ 15,775件

GHQ/SCAP文書8,904件の内訳は、民政局文書4,142件、国際検察局文書1,468件、最高機密ファイル(各部局)664件、対日指令集2,630件となっている(アナウンスされた追加数と比較すると、GHQ/SCAP文書のみ大きな違いが出ている)。

その他の新規公開資料

科学映像52件(資料種別は「映像資料」)が追加されている。また、3月1日にアナウンスされた手稿譜18件(資料種別は未設定)も追加されている。

*1:プランゲ文庫の資料は含まない。

*2:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*3:dcndl:materialType

*4:dcterms:rights

*5:『よしこの源氏の誉 : 明治新撰

*6:『理論統計学研究

*7:『統計局統計講習会講演録 [大正12年]

*8:『安心了解いろは歌』、『繍像復讐石言遺響 巻之1

*9:論文集、講演集等の集合著作物など。

*10:『英文世界名著全集 第21巻』、『季節標』、『教護少年調査録』、『金魚愛玩草 : 郡山金魚の飼ひ方』、『経済倶楽部講演 第126輯 (欧米の教育を視察して・満洲国に於ける鉄道経営の状況)』、『玄々棊経』、『国体と政体』、『古今衆枰 天』、『ザ・ニュー・ユース・テクニカル・リーダズ』(12)、『サイラス・マーナ講義 : 全訳』、『史籍集覧』(第1冊第2冊第3冊第4冊第5冊第6冊第7冊第8冊第9冊第10冊第11冊第12冊第13冊第14冊22)、『実践命理学講座』(第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講)、『射學雜纂』(第1冊 一第1冊 二第1冊 三第1冊 四第2冊 乾第2冊 坤第3冊 1-2第3冊 3-5第4冊第5冊第6冊第7冊第8冊第9冊第10冊第11冊第12冊第13冊第14冊第15冊 上第15冊 中第15冊 下第16冊-第19冊第20冊第21冊第22冊第23冊第24冊第25冊第26冊第27冊第28冊第29冊 天第29冊 地第29冊 人)、『秀甫全集』(上巻中巻下巻)、『秀甫全集』(上巻中巻下巻)、『声楽入門』、『生活と健康』、『続史籍集覧 : 残巻』(語學自在 一語學自在 二峰相記 大傳法院本願聖人傳)、『続史籍集覧 第10冊』、『第六十九回帝国議会ニ於ケル有田外務大臣演説 昭和11年5月6日』、『東亜研究講座 第97輯』、『脳力集中法及休養法講義』、『北支問題早わかり : 実地踏査を語る』、『保険学』、『命理格式秘伝講座』(第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講)、『爛柯堂棊話』()、『爛柯堂棊話』(

*11:当記事冒頭記載のtsvファイル参照。

*12:プランゲ文庫の一般図書・児童書は、資料種別が「静止画資料」「図書」となっているため、ここでの「図書」に集計されている。児童書3件は、『絵の話』、『黒い朝顔』、『光りの子』。

*13:当記事冒頭記載のtsvファイル参照。

*14:dc:subject