細胞が自己のタンパク質を分解する作用。Autophagy。
autoは「自己」、phagy(phage)「食べる」から、自食作用とも呼ばれる。
真核細胞に普遍的にある、細胞内分解システム。
Research ─ 研究を通して ─:オートファジーの現場をとらえる−細胞が自分を食べる理由− - JT生命誌研究館
- 細胞内に隔離膜が現れる。
- 細胞の一部を取り込む。
- 二重膜のオートファゴソームを作る。
- そこへ加水分解酵素を含んだリゾソームが来て、オートファゴソームと結合。
- オートリゾゾームとなり、加水分解酵素がオートファゴソームの内膜やオルガネラ、タンパク質を分解。
現象自体は、電子顕微鏡のみの観察で1960年代には確認されていたが、生理学的な意味やどのような分子群が関わっているのかは不明であった。
しかし、1980年代に東京工業大学・大隅良典らが出芽酵母にもオートファジーの機能があることを確認。その後、東京大学大学院・水島昇と共に「オートファジーの分子メカニズムおよび生理学的機能の解明」としてその過程が明らかになった。
オートファジー―生命をささえる細胞の自己分解システム (DOJIN BIOSCIENCE SERIES)
細胞が自分を食べる オートファジーの謎 (PHPサイエンス・ワールド新書)