腹圧(IAP: intra-abdominal pressure)という言葉が、いつからこんなにも“宗教論争”めいてしまったのだろう。「お腹はへこませろ」派と、「いや、ふくらませろ」派。とりわけロードバイクの文脈では後者が正統のように語られがちで、結果として多くの人が、正解探しの沼に沈む。 しかし結論から言えば、問いの立て方が少しだけ粗い。腹圧の本質は “前に出す”ことでも、“薄くする”ことでもない。それは 胴体を円筒として成立させる技術であり、もっと厳密に言うなら 「360度に張りを巡らせる能力」である。 腹圧とは、筋肉の力ではなく「構造」の話である 腹圧を語るとき、筋肉の種類(腹直筋だ、腹…